大河内 敦の裏blog

広告会社に勤める一級建築士のPC自作日記

真空管アンプ製作-事前勉強開始

本来建築専攻なので「理系」なのだが、建築系と電気・電子・電波といったエレクトロニクス系の大きな違いは取り扱う対象が「目に見えるか見えないか」。 ~ で、目に見えない方のエレクトロニクス系はいきおい抽象度が高い。中学の技術家庭の授業で電波を発生させる仕組みが、鉄塔のてっぺんと地面に交互に電圧をかけ電流を流すと、その周波数にあった電波が発生し、遠くに届く。その電波を同じくアンテナで受けて電波が発生したときと逆の事をすると周波数の電流が再現される、と言うものだったと思うが、目に見えないのでなんか捉えどころがなく理解できたカンジがしなかった。回路図や計算といったテスト問題は、ある種のルールに乗っ取れば解けるのだが、なんだか解った気がしなかった。

で、そんな中学2年から44年、わたしは今真空管アンプの組み立てキットにトライしようとしている。自作アンプというよりアッセンブリーされた組み立てキットなので、「自作」というにはおこがましいが、いい機会である。もういちど整流や増幅の仕組み、回路図の理解、ついでにハンダづけのテクニック、等々を学び直してみようと考えた。で、例によって本を読む。

年の初めの、MCカートリッジ。音出し。

で、レコード洗浄の次は、MCカートリッジだ。今回のMARANTZのアンプはMCカートリッジ用フォノイコライザー装備である。さすがピュアオーディオ仕様。
この日のために、アマゾンで安めのものを購入してあった。

f:id:ats-forldn2012:20180114091820j:plain

箱を開けてみると、その針の繊細さに驚く。普段使いのヘビーデューティSHUREのMMカートリッジが無骨に見えるほどだ。

f:id:ats-forldn2012:20180114091835j:plain

聴いてみるとプチプチ音が劇的に減少。あっても音がものすごく小さくなった。

で、肝心の音の方は、このアルバム、当時の音作りの流行だったのか、沢田研二さんのボーカルがエコーがかかっていて、よく響きはするもののあまりクリアに聞こえてこない。ただ、ピアノなんかは澄んだ高音を聞かせてくれる。昔のステレオで聴いてた音なんかと比べると、特に高音がクリアでアナログ特有のモコモコ感はない。今度はもう少しシンプルなトリオのジャズなんかを聴いてみよう。

年の初めの、レコード洗浄。

せっかくオーディオシステムをリニューアルしたので、小学校時代から今まで購入したアナログレコード約300枚をチャンとした状態で聴き直してみるすることを思いつく。多分、今まで聴き取れてなかった音まで聴き取れるハズだ。で、今回さらに行ったのがレコード洗浄とMCカートリッジの導入。昨年末からゆるゆる準備を進めていたが、部屋をオーディオ用に模様替えをし終わったこのタイミングでトライしてみることにした。

レコード洗浄は、以前にアナログファンの先輩から教えてもらった濡れガーゼでの拭き取り掃除というのを時々やっていた(これだけでも、かなりのノイズ解消が可能)だ。が、今回導入したのは、前から気になってた超音波洗浄機である。細かい溝の奥に溜まったチリ・ホコリを振動で何処まで剥がし取ってくれるか。

f:id:ats-forldn2012:20180114084419j:plain

先ず、今年最初に聴きたいレコードを選ぶ。個人的にも思い出深い沢田研二の" TOKIO"にした。

f:id:ats-forldn2012:20180114084629j:plain

水洗い時にレーベルを守る"レーベルカバー"を取り付ける。

f:id:ats-forldn2012:20180114084436j:plain

洗浄機に水を貯めてヒーターを入れる。取説の推奨温度は40℃~だが、アナログレコード=ビニールであるから25℃に設定。また、1時間以上の連続運転はNGらしい。容器的にはレコードが半分弱しか水没してくれないので、90°づつ回転させながらそれぞれ10分づつ、計40分の洗浄を試みる。結構大きく"ビ~ン"というノイズが発生(超音波なんだから当たり前か)。しばらくするとレコード表面にアワが発生してくる。それにあわせて水中に細かいチリがプカプカ漂い始めた。もっと出るかと思っていたが、考えてみたらこのチリ一つ一つがノイズを発生させるわけで、びっくりするほど出るようならそもそも鑑賞の用に耐えられない。逆に戦前のモノラル版で、カビが生えてるみたいなのを洗うとすごい変化をするかもしれない・・・持ってないけど。

洗浄を終わって、いつも通り濡れガーゼで拭き取り、部屋で干す。さて、音はどうなるかな???

f:id:ats-forldn2012:20180114084459j:plain

ルームチューニングに取り組む。

年末に休日出勤が続いたもので、年明け少し長く正月休みを取ることにした、が、予定していた真空管アンプの製作には取り組めない。で、こういうまとまった時間があるときにしか出来ない部屋の「模様替え」 ~ 「ルームチューニング」に取り組んでみることに。今のスピーカーの置き方はどうにも不格好である。

f:id:ats-forldn2012:20171104094531j:plain

また、オーディオシステムのポテンシャルを引き出せているとも思えない。
部屋の中のモロモロのものをいったん廊下に出し、2日ほどかけてレイアウトし直す。一応想定しているの完成形は、まず、スピーカーを今の場所のままで本棚だけを移動して床からスタンドで立てることなのだか、そのプロセスで他の置き方も試してみた。

まず、部屋の長辺と短辺のうち、短辺の方に置く方法~後ろの壁が長辺分遠くなるからか、キレ良くノビノビと音がスピーカーから飛び出していく印象。

f:id:ats-forldn2012:20180105160012j:plain

悪くない。将来、もう少し部屋の中のものが大々的に整理できたら積極的に検討したいくらい。ただ、左右の壁の反射が気になるし(我が家は、残響が多くなりがちな2×4工法なのだ)、スピーカーがあまり左右に拡げられないのが残念。

次にコーナーを挟んで直角に置く方法~これも音にパンチが出て、有るにはありだと思うのだが、音が混ざる印象。

f:id:ats-forldn2012:20180105160158j:plain

角を使ったルームチューニングは面白いかもしれないが、手間取りそうである。

で、今回の本命、部屋の長辺に置く方法。左右のスピーカーの間にレコードラックとアンプその他を置く。スピーカーの間にものを置かない方がいいという意見もあるが、やはり普通の家庭でのレイアウトでは、この置き方が生活導線を乱さずしっくりスマートに収まる。

f:id:ats-forldn2012:20180105160614j:plain

音も、中途半端に本棚の上に載せていた時と比べるとクリアに、また、軽かったりブーミーになったりして気になっていた低音もタイトにしっかり出るようになった。問題は短辺に置くときと比べ、スピーカーの対面の壁との距離が短くなるため、なんか反射音が大きく残響で音のキレが悪くなるような・・・。壁に大きなタオル(普段、オーディオ機器のカバーに使っている。)を掛けて、反射を押さえてみたりする。

f:id:ats-forldn2012:20180105161320j:plain

いずれにしても模様替え前とは格段の進歩である。微調整しながら基本このレイアウトで追い込んでいこう。

真空管アンプ製作-キットを注文。

とは言うものの、昨年末、ホントに自作キットにトライするのかちょっと迷っていた。

横道にそれるが何と言っても、わたしは戦艦大和のプラモデルを完成させるのに7年かかった人間なのだ。(→ ”大河内敦の個人ホームページ scale model YAMATO 1/350” https://www.likeamiracle.me/scale-model-)7年間ずっと作っていたわけではなくて、あまりの細かさに途中でウンザリして、寝かしていた期間が5年くらいあった。学生時代にイヤと言うほど建築模型を作った経験があったのでプラモデルくらい、という自負もあったのだが、どうしてどうしてプラモデルと言えども、小学校の時に作っていたものとはレベルが全然違う。特にエッチングパーツと言われる真鍮製の繊細なオプションパーツの扱は初体験で、予想していた以上の根気が求められた。 ~ 目に「見てくれ勝負の模型」で、これである。 目に見えない「電気の流れ」について、もし、作って音が出なかったりしたらその原因究明は自分に出来るのか???

とは言うものの、このblogを書いている自作PCもいくつかのトラブルを乗り越え乗り越え、解決しながら現在順調に動いているわけで、意外とやれるかも。やらないと電気や回路図のことが解らないまま死んでいくかも。ここはいっちょトライするか、と言う気持ちに自分を奮い立たせた。

12月、結構忙しかったのでお正月休みを少し長く取得することにして(昨今の「働き方改革」で、休日出勤したら会社から代休の取得が奨励される。)その間に自作しようと、件のオーディオショップにキット手配の相談をした。

f:id:ats-forldn2012:20170916210216j:plain

背の高いニコニコした店員さんは「あ~、お世話になります。あのあと、例のB&W805を売って欲しいという連絡がいくつかありましたよ。先に買われて良かったですね。」とのこと。(B&W805とは、わたしにとって曰わく付きのスピーカーで、状態のいい中古をこのお店で偶然発見したのが、そもそものお付き合いの始まりなのだ。→ MARANTZとB&Wのセットを購入を決断。 - 大河内 敦の裏blog ) で、TRIODEのキット手配の相談をしたところ、メーカーも在庫切れで納品が最悪2月になるとのこと。 ~ アンプ製作に取り組むお正月休みの楽しいイメージがガラガラと崩れる。完成品なら在庫があるとのことだったが、ここで完成品を注文するのもなんか拙速で、このハイテク時代にあえてアナログな真空管アンプ自作しようとしている人間がそんなことをするのはスタンスが間違ってる様に思え、二月まで待ちます、と、言って注文した。だいたい、ハンダづけもちゃんと出来ないのだ。回路図だって初歩的なもの以上はまだ読めない。キットが届くまでは、勉強と練習の期間に充てることにしよう。

f:id:ats-forldn2012:20180109113203j:plain

今年最初に取り組みたいことは。

みなさま、明けましておめでとうございます。
本年も、この「広告代理店に勤める一級建築士のPC自作日記 大河内敦の裏blog」をよろしくお願いいたします。

さて、今年まず取り組みたいことは、現在のPCオーディオシステムを生かすルームチューニング、そして実は、「真空管アンプ」です。それも組み立てキットで自作してみようと。
自作PCというテーマから少し離れますが、昨今、真空管アンプがブームな様で、一方その仕様も現在のオーディオ環境に合わせハイレゾ対応のものが当たり前にあるようになってきました。真空管アンプと言えども、PCオーディオのシステムとの親和性が高まってきているわけです。
名古屋のオーディオショップ再訪以来名古屋のオーディオチューンナップショップ再訪 その1 - 大河内 敦の裏blog 名古屋のオーディオチューンナップショップ再訪 その2 - 大河内 敦の裏blog )この半年、クロックチューニングを前提にした、CDや音源データに記録された音を「正確に」「出来るだけ余すことなく忠実に」再生することに注力してきましたが、今回はその真逆、真空管の性能やクセによって音がどう解釈され再生されるのかを実験してみたいと考えました。

f:id:ats-forldn2012:20171231084054j:plain

幸い今では、レベルが高く、かつ、ハンダづけさえ出来れば比較的簡単に自作できるキットが販売されています。理系ながら、昔から電気・電子・電波という目に見えないものが苦手だった私が再度勉強しなおすにもいい機会かな、と思い、部屋の音環境を整えながら、それと平行して、回路図を見ながら、解らないことは参考書を読みながら、真空管アンプ製作にいそしみたいと思います。

次回からはしばらく、ルームチューニング(先ずは部屋の模様替え。)と真空管アンプの製作プロセスを平行してこのblogを展開していきます。

新しいキーボードとトラックボール。

新しいキーボードとトラックボールが届いた。
Logicoolの「ワイヤレスキーボード CRAFT」と、同じく「ワイヤレストラックボール MX WRGO」。

f:id:ats-forldn2012:20171203072417j:plain f:id:ats-forldn2012:20171203072437j:plain

開梱した第一印象は、どちらもズッシリと重い。素材感も、デザインも、キーボードタッチの感触もパコパコしてなくて高級感がある。

キーボードのファンクションキーの設定が少し違うので、今までの様に使うには一手間必要なのと、トラックボールの操作に慣れるのには少し時間がかかりそうだが、愛着を持って、長く付き合えそうだ。いいのが見つかった。

f:id:ats-forldn2012:20171203072843j:plain