大河内 敦の裏blog

広告会社に勤める一級建築士のPC自作日記

真空管アンプ製作<TRK-300編>~        火入れと、ちょっとしたトラブル。

最後のコンデンサーを取り付けた。各パーツの取り付け場所、固定の具合、配線の間違いは無いか、などをざっとチェックし、真空管を装着しない状態で一度電源を入れる。異臭やショートはない。この状態で真空管のソケットに掛かっている電圧をチェックする。ついにテスターの出番だ。こういうとき、誤結線や断線のチェックにテスターは便利だ、というか、必需品。測定方法は、直流電圧測定モードにして、黒いコードをアース側に、赤いコードを測定したい場所にあてる。~ 理想の電圧とは誤差はあるものの、真空管の各ソケットの端子にちゃんと電圧が掛かっている。少し拍子抜けするほど作業はスムースに進行中だ。

ここで、真空管を取り付け再度電源を入れる。音を出してみる前に、真空管にかかるバイアスを調整しなければならない。しかし、これが調整ネジを廻しても目盛りは全然動いてくれない。 ~ ついに、トラブル発生! ・・・と言うか、製作初心者の自分が、このまま何事もなく音出しまで進める訳がない。

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もう一度、各パーツの取り付け場所、固定の具合、配線の間違いは無いか、などをチェックしたが、間違いは見当たらないし、ショートもなさそうだ。いずれにしても、バイアス調整が出来ないのだから、バイアス調整トリマ基板部分に"めのこ"をつけて、また、「先輩」のBlogを見てみる。すると、アースの結線が一つ抜けている事が分かった。組立説明書にこの結線の指示はあったかな?? いずれにしても、アースが結線されていないのは良くないので、GLDと基板に書かれポイント同士を余ったアース用電線(黒)で結線する。

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この状態で、電源を入れ、再度真空管ソケットの電圧を調べてみると、先ほどより理想値に近づいていた。

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真空管を取り付け、もう一度バイアス調整ネジを廻してみると、今度はちゃんと調整出来た。目盛りをセンターに持ってきた状態で一旦作業終了。

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次は、プリアンプ "TRK-1"だ

真空管アンプ製作<TRK-300編>~        結線、結線、結線・・・

あとは配線になるのだが、これが作業空間が狭いため途端に難しくなる。

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途中でうっかり配線に高温のコテを触れさせてしまい、ビニール皮膜が溶けて中の電線が露出させてしまった。~ ちょっと落ち込むが、テープで絶縁して作業を進める。
基板廻りの配線が完了した時点で、基板を筐体にネジで固定する。写真は基板を固定し、おもだった配線を完了させた後。

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あとはカップリングコンデンサーを取り付けて、ひとまず組立て完了となる。ここまで要した時間は、ほぼ丸二日だった。

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真空管アンプ製作<TRK-300編>~        基板製作とグレードアップキットの取り付け。

ふるさとで実家に2泊した。なか日に中学の同窓会に出席、その翌日の帰路の途中、息子と大阪・天満で寄席の落語を聴きおいしいモノ食べて帰宅した。
帰省している最中も、早く帰ってハンダ付けの続きをしたくて仕方がなかった。~ こういった感覚は久しぶりだ。昔は絵を描いてた時などに、早く家に帰って続きがしたいという気分になるのはよくあったものだが。

帰宅した翌朝、空模様がだんだん下り坂に向かっている様な天気だった。だが、今日はまだ雨にはならず、窓を開けっぱなしにしての作業も出来そうだ。窓を全開にし扇風機で換気しながら、パーツの番号と基板の番号を照らし合わせ、写真入りで丁寧に解説された組み立て説明書を見ながら、電源基板へ抵抗線コンデンサー、とパーツを取り付けていく。
電源基板は何の問題も無く軽快に作業が進み、製作完了。

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次は、初段増幅基板 ~ これにグレードアップパーツを取り付けることになる。
ところがこのグレードアップパーツ、注文して送られてきたのは小さな段ボール箱にパーツだけが無造作に入ったもので、組立説明書も何もない。キット内容は、抵抗線14本と、コンデンサー2種類 ✕ L-R用2本 計4本。

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抵抗線については、もともとのパーツの抵抗値が同じモノを探しそれと置き換えていけば良いのだが、コンデンサーについては皆目分からなかったので、ネットで本キットの組み立てをレポートしている「先輩」のサイトを参考にして組み上げた。( → たーちゃん'S Blog 真空管プリメインアンプ組み立てキットTRK-300の製作(2)  http://yoko-tada1946.blog.so-net.ne.jp/2015-12-15 )

代替するグレードアップパーツが理解できた時点で、この基板についても作業自体は淡々と進む。

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~ これでこのキットで設定されている自作基板の製作は終わりだ。

真空管アンプ製作<TRK-300編>~        いよいよ製作開始。

基板二枚分の練習をした翌朝。~ この日は、息子を連れて母のご機嫌伺いに帰郷する日だったが、家を出る前にもう一度ハンダ付けの練習をしてみた。

すると、昨日より全然スムースに作業が出来る。
よく、寝る前に勉強してそのまま眠ると記憶の定着が進むとか言われるが、何かに取り組むときには、やるだけやってみて、もういいかなと思って止め、一晩寝て翌日に同じ事をすると、スムースにいったり、新しいアイディアが出たりするのはよく経験する。今回もそれを確認した格好だ。多分練習を止めても、脳は寝てる間にもいろいろシミュレーションしてみたり、新しいシナプスの結合を進めたりするのだろう。と言うわけで、練習結果にちょっと納得できたのから、少しだけキットの製作に手をつけて見ることにした。

まずは、プリメインアンプ TRIODE TRK-300。

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ベストセラー TRK-3488 の後継機として発売された。真空管アンプの世界では高級レファレンス管といわれる真空管・300-Bの装着が可能。この300-Bが装着可能なアンプは価格も高くなる傾向があるのだが、このTRK-300はTRIODEのラインナップの中でも価格的にはこなれており、更に今回は自作キット版にしたので完成版より定価ベースで5万円安い。

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発火の恐れのある家電製品の自作キット、安全対策もあるのだろうが複雑な配線はすでにプリセットされており、また初心者には難しいパーツの見分けや取り付け位置については、丁寧に分包されナンバリングされたパッケージと基板のナンバー表示により、製作の際に迷わずにすむ。基本的なハンダ付けの技術さえあれば、あとは丁寧に確認しながら組み立てを進めれば出来上がる仕組みになっている。

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更に今回は、グレードアップパーツを準備した。せっかく五万円以上安く買ってるンだから、こういったものは積極的に利用しないと。

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先ずは、電源基板。取り出して裏返すと、工場でプリセットされた部分のハンダ付けが目に入る。

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う~ん、みごとな富士山型。プロの仕事だな。

結局この日は電源基板に抵抗線を2カ所だけ取り付けて作業を終え、カミさんには留守中に部屋のモノを触らないように、掃除もしなくていい、と言い家を出た。

真空管アンプ製作 ~             開始直前にハンダ付け練習-2

本で散々読んだ「まず、母材にハンダごてをおしあて母材の温度を十分に高めてから、母材とこての間にハンダを挿し入れる。」を実践。しかし、ハンダの適量のカンがつかめないのと、ハンダが溶けても母材になじまずはじかれて、しばらくコテの上でタマになっていいると思えば、フラックスが溶け出しボテッと母材の上にししたり落ちる。ここで、富士山型の美しい仕上がりになるよう溶けたハンダのなかにコテを押し当て続けると、今度は沸騰状態になり気泡がグツグツ出始める。最初のハンダ付けは母材を焦がした。

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そのうち、何個かに一個はいいカンジのモノができる様になる。一方、加熱しすぎで母材のプリント自体が溶けて無くなったり、いいのと悪いのとを何度か繰り返しながら徐々に作業が安定し始める。練習した基板の二枚目は、一枚目と比べてパーツの高さや向きもそろい始めてる。

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基板二枚分の練習をして、この日は終わった。

真空管アンプ製作 ~             開始直前にハンダ付け練習-1 

本を散々購入し、読み、道具もそろえたが、アンプ製作では避けて通れないハンダ付けにとりかかれず、日々が過ぎてしまった。

改めて言うまでも無くハンダというのはその鉛の毒性が問題になっており、ハンダ屑の廃棄方法はもちろん気をつけないといけないばかりか、ハンダ付けの際に出る気化金属を吸い込むのも良くない。ハンダ付けの際は換気に気をつけよ、とは、どの本にも書かれてていた。こんな風に注意せよと言われてしまうと、意識せざるを得ない。 ~ 出来れば外でやりたいぐらいのモノだが、一方、外は精密作業をするには問題があり、部屋の中で窓を開けっぱなしにして作業をするのはそもそも寒い。モンモンと時が過ぎた。

そうこうするうちに寒気が緩み始め、仕事で休日出勤が続きその代休消化のためゴールデンウィークはまとまった休みが取れた。一年で一番気候がいいこの時期、窓を開けっぱなしにしても寒いわけではなく、虫もあまり入ってこない。~こんな「ハンダ付け向きの季節」は無いだろう。机の上のPCモニターやらミニステレオやらを一旦片付けて、扇風機で換気しながら作業を開始した。

で、最後の道具の紹介である。リード線や部品の簡易折り曲げ器「サンハヤト リードベンダー RB-5」。

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値段は700円足らずだが、主に抵抗線なんかを基板の穴の幅に合わせてワンタッチで折り曲げられ、ハンダ付け前のパーツの仮取り付けにも便利な加工も可能、複数の抵抗線の高さをそろえて基板に取り付ける際に活躍してくれる。いい買い物をした。

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ちょっとしたモノだが作業効率があがり、仕上がりもキレイになるというわけだ。

机の上にマットを敷き、精密作業用のヘッドルーペを付け、気化金属を吸い込まないようにマスクをして、まずはハンダ付けの練習を始めた。

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真空管アンプ製作の話、の、その前に ~    タンノイオートグラフミニ。(その2)

梱包を開けて持ってみるとその軽さが意外だった。
一応、「タンノイ」である。あの重厚長大家具調スピーカーを今だに作り続けている「タンノイ」 ~ カタログに掲載されている商品ラインナップから、もっとズッシリと重いものをイメージしていた。

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自分が今まで愛用していたECLIPSEやB&Wと設計思想が違う、と、感じた。~ 考えるに、特にECLIPSEなんかは、卵形のデザインにすることによりボディの形状による音への影響(特にスピーカーボディ前面の反射音)を極力排除、ボディもサイズの割にはズッシリと重くし筐体の共振を抑え、コーン紙の振動のみにエネルギーを集中させる様に考えられている。コーン紙だけを前に飛びだたせた形状は、そんな思想を象徴している様だ。

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一方のタンノイは、あえて軽くすることで、ボディ全体を共振させ音に拡がりとパワーを与えようと言う。

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考えてみれば、彼らがスピーカーを作り始めたのは真空管の時代。20ワット前後の出力でも映画館で音を行き渡らせるPAが求められていたわけで、出力の小さいアンプから出された音声信号をスピーカー側でボディを共振させる事で増幅させる必要があった。今だに家具調といっていいほど大きなサイズのスピーカーを作り続けているのも、その設計コンセプトに忠実であるが故と考えられる。ギターだって、ボディの木が年を経て乾いて軽くなったものがふくよかで大きな音を響かせる。そういう風に考えると、このスピーカー、木が無くなったから発売中止というのもうなずける。
で、なんか、そう言うと残響の多いハッキリしない音がしそうだが、ちょっとマランツに繋いでにならしてみると、驚くほど追随スピードがありクリアな音を響かせた。これは裏切られた! ~ もちろんいい意味で。

期待できる。このスピーカーを真空管で鳴らしてみたい。・・・そう思ったのが今回の真空管アンプを製作してみようと思い立った直接的なきっかけでした。