アナログレコードを聴いてみる。
今回のクロックチューンによるオーディオシステムのバージョンアップとは関係ないが、せっかくの憧れ・MARANTZのアンプとB&W・805である、トラデッショナルにアナログレコードも聴いてみることに。
ブレーヤーは先日唯一下取りに出さなかったテクニクスのSL-1200MK5。 ~ 息の長い世界初のダイレクトドライブ方式のアナログレコードプレーヤー。中学時代に友達が持ってて羨ましくてしょうが無かったものを、10年くらい前45才を過ぎてやっと買った。多分、5万円くらいで購入したと思うが、クオーツコントロール、ターンテーブルも重量級、ガッシリしっかりしてて安心感のあるマシンだ。 ~ しばらく発売中止になっていたが、ここ数年のハイレゾ化の流れに呼応してテクニクスブランドが復活、テクニクスのシンボルアイコンだったこのダイレクトドライブプレーヤーも再発された。ただし、価格は30万オーバー。見た目はあまり変わった気がしないのだが、なにが変わったのかな。
これに、あまり使っていなかったほぼ新品のテクニクス純正のカートリッジを装着して聴いてみることに。レファレンス・ディスクは、中原理恵の「KILLING ME」。1978年の作品。
このレコードも40年くらい前のもの。松本隆・筒美京平の昭和歌謡へのオマージュが感じられる一方、当時、将来を嘱望されていたシュガーベイブの山下達郎と吉田美奈子の作品も収録されている。静かに、また、時に煽るように情熱的なガットギター、センチメンタルなクラリネット、更に、ゴージャスなオーケストラの弦楽団、と、表情豊かな楽曲のバリエーションがレファレンスにはぴったり、しかもバブル前の、ある種シニカルで刹那的な東京の空気が表現されてる気がして結構気に入っていて今だに良く聴く。
で、肝心な音の方だが、中高音に定評があるB&W・805から出る音は、きれいに澄んでいる。アナログレコード特有のふくよかさがありながらも、まるでCDの音の様なクリアさもある。 ~ 昔、CDが出たとき、SONYのDISKMANというポータブルCDプレイヤーを家のステレオやカーオーディオに繋いで聴いていたが、一番印象的だったのはシンバル音の再生力だった。初めて聴いたとき、こんなちっちゃい機械でこんなシンバルの音が出るのか、と、感心した。もともと、家でレコードを聴いていた時と、たまに行くコンサートの音で最も違いがあったのは、シンバルだった。あのシャーン、シャッシャ、というキレのある音がなかなか家のステレオでは再現出来なかった。 ~ 時は流れて、アナログレコードでも、CD並みのシンバルの音が出るようになった。これも、これまでのステレオは何だったのか、と、思わせる音のクオリティだ。
あと、もう少し低音が出てくれたら言うこと無いのだが、と、思い始めた。